パソコンなしでクラブと同じようなDJができるAlphaTheta(Pioneer DJ)のオールインワンDJシステム。現在は4chの最上位モデル「XDJ-AZ」、2026年に登場した2chの「XDJ-AN」、そして2chの定番モデル「XDJ-RX3」が主な選択肢です。
どれもCDJとDJミキサーを一体にしたような機材ですが、価格は大きく異なり、ストリーミング対応やワイヤレス機能などにも違いがあります。この記事では、3機種の違いを項目ごとに比較し、どんな人にどのモデルがおすすめかを解説します。
結論:クラブと同じ4ch環境で本格的に練習・プレイしたいならXDJ-AZ、ストリーミングやクラウドを活用しながら手頃な価格でクラブ機に近い操作を身につけたいならXDJ-AN、大きな画面と2ch構成で実績のある定番機を選びたいならXDJ-RX3がおすすめです。
XDJ-AZ・XDJ-AN・XDJ-RX3のスペック比較表
| 項目 | XDJ-AZ | XDJ-AN | XDJ-RX3 |
|---|---|---|---|
| ブランド | AlphaTheta | AlphaTheta | Pioneer DJ |
| 発売 | 2024年11月 | 2026年7月 | 2021年 |
| 価格(税込) | 440,000円(希望小売価格) | 176,000円 | 275,000円(発売時の定価) |
| チャンネル / デッキ | 4ch / 4デッキ | 2ch / 2デッキ | 2ch / 2デッキ |
| ベースのレイアウト | CDJ-3000+DJM-A9 | CDJ-3000X+DJMシリーズ | CDJ-3000+DJM-900NXS2 |
| ディスプレイ | 10.1インチ タッチ | 7インチ タッチ(1024×600) | 10.1インチ タッチ |
| ジョグサイズ | 206mm | 132mm | 149mm |
| サイズ(W×D×H) | 895×504.1×133.4mm | 638×359.2×89.9mm | 728.1×469.5×118.4mm |
| 重量 | 13.5kg | 5.2kg | 9.3kg |
| Wi-Fi・ストリーミング直接再生 | ○(Apple Music、Beatport Streaming、Spotify) | ○(Apple Music、Beatport Streaming) | × |
| rekordbox CloudDirectPlay | ○ | ○ | × |
| 本体でのプレイリスト編集 | × | ○ | × |
| SonicLink(ワイヤレスヘッドホン) | ○ | ○ | × |
| Bluetooth | 入力 | 入力・出力 | ×(AUX入力あり) |
| メディア用USB | USB-A×2 | USB-C×1 | USBポート計3基 |
| マイク入力 | 2 | 1 | 2 |
| BEAT FX | 14種類 | 3種類 | 14種類 |
| PC用DJソフト | rekordbox(Hardware Unlock)、Serato DJ Pro | rekordbox(Hardware Unlock)、Serato DJ Lite(Proは有償)、djay Pro(有償) | rekordbox(Hardware Unlock)、Serato DJ Pro |
| スマホ連携 | rekordbox for iOS/AndroidのLINK EXPORT(Wi-Fi) | rekordbox for iOS・djay for iOSをUSB接続で使用可 | — |
※2026年10月時点の公式情報をもとに作成しています。価格は販売店によって異なります。
3機種の違いを詳しく比較
1. チャンネル数とレイアウト
最も大きな違いは、XDJ-AZが4ch・4デッキに対応している点です。CDJ-3000とDJM-A9のレイアウトや操作感を取り入れており、3曲以上を重ねるような高度なプレイもでき、クラブの常設機とほぼ同じ感覚で練習できます。
XDJ-ANとXDJ-RX3は2ch・2デッキです。XDJ-ANはCDJ-3000XやDJMシリーズの基本レイアウトを踏襲し、XDJ-RX3はCDJ-3000とDJM-900NXS2の機能を受け継いでいます。2曲をつなぐ一般的なDJなら2chで十分です。
2. サイズ・重量と設置のしやすさ
XDJ-AZは幅約90cm・13.5kgと大型で、置き場所の確保が必要です。XDJ-ANは幅約64cm・5.2kgと3機種で最もコンパクトで、自宅のデスクにも置きやすく、持ち運びもしやすいサイズです。XDJ-RX3は幅約73cm・9.3kgで、その中間にあたります。
設置するテーブルの高さや奥行きはDJテーブルの選び方も参考にしてください。
3. ディスプレイとジョグ
XDJ-AZとXDJ-RX3は10.1インチの大型タッチディスプレイを搭載し、曲の一覧や波形を見ながら快適に選曲できます。XDJ-ANは7インチです。
ジョグはXDJ-AZがCDJ-3000と同品質の206mm、XDJ-RX3が149mm、XDJ-ANが132mmです。スクラッチやピッチベンドを多用するなら、大きなジョグを持つXDJ-AZが有利です。
4. ストリーミング・クラウド対応
XDJ-AZとXDJ-ANはWi-Fiを内蔵しており、本体から直接ストリーミングサービスの楽曲を再生できる「StreamingDirectPlay」や、クラウド上のrekordboxライブラリにアクセスできる「rekordbox CloudDirectPlay」に対応しています。XDJ-AZはApple Music・Beatport Streaming・Spotifyに対応しています。
XDJ-ANは、本体のタッチ画面だけでプレイリストの作成・並べ替え・編集ができるのが大きな特徴で、編集内容はCloud Library Syncでクラウドに同期されます。PCを開かなくても、選曲からプレイの準備まで本体で完結します。
XDJ-RX3にはWi-Fiがないため、ストリーミング音源を使うにはPCのDJソフトと接続する必要があります。USBメモリ中心でプレイする人なら大きな問題にはなりません。各サービスの料金や選び方はrekordboxで使えるストリーミングサービスで解説しています。
5. ワイヤレス機能
XDJ-AZとXDJ-ANは、AlphaThetaの超低遅延ワイヤレス技術「SonicLink」のトランスミッターを内蔵しています。HDJ-F9やHDJ-F10などの対応ヘッドホンとペアリングすれば、トランスミッターを買い足さずにケーブルなしでモニタリングできます。
XDJ-ANはBluetoothの入出力に対応しており、スマートフォンの音をミックスに取り込んだり、Bluetoothスピーカーに音を飛ばしたりすることもできます。XDJ-RX3はワイヤレス機能を搭載していませんが、ステレオミニのAUX入力でスマートフォンなどをつなげます。
6. 入出力とUSB
XDJ-AZとXDJ-RX3はマイク入力を2系統備え、ターンテーブルやCDJなどの外部機器も接続できるため、イベントでの使用にも対応しやすい構成です。XDJ-ANはマイク入力1系統とシンプルですが、XLRのマスター出力を備えています。
USBメモリ用のスロットは、XDJ-AZがUSB-A×2、XDJ-ANがUSB-C×1、XDJ-RX3はUSBポートを計3基搭載しています。DJ交代やB2Bをするなら、複数のスロットがあるXDJ-AZやXDJ-RX3が便利です。USBメモリはDJ用USBメモリのおすすめを参考に選びましょう。
7. 対応DJソフト
3機種ともrekordboxのHardware Unlockに対応しており、PCとつなげばrekordboxのサブスクリプション契約なしでPERFORMANCEモードが使えます。XDJ-AZとXDJ-RX3はSerato DJ Proも追加費用なしで使えますが、XDJ-ANは無料のSerato DJ Liteに対応し、Proを使う場合は有償です。
XDJ-ANはオールインワンDJシステムとして初めて、rekordbox for iOSやdjay for iOSをUSB接続で使えるのも特徴です。
どれを選ぶべき?目的別のおすすめ
| こんな人に | おすすめ |
|---|---|
| クラブと同じ4ch環境で本格的に練習・プレイしたい | XDJ-AZ |
| スクラッチやピッチベンドを多用する | XDJ-AZ |
| ストリーミングやクラウドを活用し、PCなしで準備まで完結させたい | XDJ-AN |
| 予算を抑えて、クラブ機に近い操作を身につけたい | XDJ-AN |
| 置き場所が限られている、持ち運びたい | XDJ-AN |
| 大きな画面の2ch機で、マイク2本や外部機器もつなぎたい | XDJ-RX3 |
XDJ-AZ | AlphaTheta
【主な特徴】
・CDJ-3000・DJM-A9のレイアウトを取り入れた4ch・4デッキのフラッグシップ
・CDJ-3000と同品質の206mmジョグ
・10.1インチタッチディスプレイ
・StreamingDirectPlay(Apple Music・Beatport Streaming・Spotify)、rekordbox CloudDirectPlay
・SonicLinkトランスミッター内蔵
・rekordbox・Serato DJ Proに対応
XDJ-AN | AlphaTheta
【主な特徴】
・CDJ-3000XやDJMシリーズの基本レイアウトを踏襲した2chモデル
・本体だけでプレイリストの作成・編集ができる
・StreamingDirectPlay、rekordbox CloudDirectPlay
・SonicLinkトランスミッター内蔵、Bluetooth入出力
・5.2kgのコンパクトなボディ
・rekordbox for iOS・djay for iOSとのUSB接続に対応
発表時の詳しい内容はXDJ-ANの発表記事をご覧ください。
XDJ-RX3 | Pioneer DJ
【主な特徴】
・CDJ-3000とDJM-900NXS2の機能を受け継いだ2chモデル
・10.1インチの大型タッチディスプレイ
・COLOR ON JOG DISPLAY搭載のジョグ
・BEAT FX 14種類・SOUND COLOR FX 6種類
・マイク入力2系統、USBポート3基
・rekordbox・Serato DJ Proに対応
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まとめ
XDJ-AZは4chとCDJ-3000クラスのジョグを備えた最上位モデル、XDJ-ANはストリーミング・クラウド対応とコンパクトさを手頃な価格で実現した最新モデル、XDJ-RX3は大画面と充実した入出力を備えた2chの定番モデルです。
予算と置き場所、そしてストリーミングを使うかどうか、4chが必要かどうかを基準に、自分に合ったオールインワンDJシステムを選んでみてください。






