世界で最も人気のあるDJソフトの一つである「Serato DJ」。PCDJの元祖とも言えるソフトウェアで、DJのデジタル化に大きく貢献し今でも数々のトップDJ達に愛される業界最先端のソフトウェアです。
このページではSerato DJの基本知識について解説します。
Serato DJとは?
Serato DJは、ニュージーランドに拠点を置くSerato社が開発するDJ向けパフォーマンスソフトウェアです。
Serato DJの前身となる「Serato Scratch Live」は2004年にリリースされ、PC内のデジタル音源データをDJ機器でコントロールするという革新的なコンセプトで瞬く間に世界中に広がり、DJ機材のデジタル化の大きなきっかけの一つとなりました。
Serato DJでできること
データ音源でDJ
Serato DJ(Scratch Live)が普及する以前は、DJプレイを行うためには大きくて重いアナログレコードやCDを大量に持ち込む必要があり、DJにとっては重労働である上に、持ち込める数量には物理的な制約がありました。
一方Serato DJでは、パソコン内に保存された音源ファイルを使ってDJができるため、ハードドライブの容量以外の物理的な制約から解放され、数千、数万の楽曲ライブラリを持ち運びDJプレイに使用できるようになりました。
クリエイティブなDJプレイ
Serato DJで扱うのはデータ音源であることから、エフェクトや楽曲の編集・加工など、物理メディアの音源ではできないようなクリエイティブなDJプレイが可能になります。リアルタイムでリミックスやマッシュアップを行ったり、アイデア次第で柔軟なDJプレイを行えることが魅力です。
音源ライブラリの管理
Serato DJでは、DJ用の楽曲ライブラリを管理するためのライブラリ管理機能も提供しています。ユーザーは、楽曲をタグ付けしたり、プレイリストを作成したりして、DJがしやすいように整理して楽曲を素早く見つけることができます。
DVS
また、DVS(Digital Vinyl System)と言われる技術で、デジタルデータ音源をコントロールバイナル(CD)といわれるタームコードが刻まれた特殊なレコード(CD)でコントロールできることにより、まるで本物のレコードでDJをしているかのような感覚でDJを行うことができることも大きな特徴です。
VJ
Serato Videoを使えば音楽だけでなく映像もコントロールすることができ、VJ用のソフトとしても利用できます。
Serato DJには無償版と有償版がある
Serato DJには、無償版であるSerato DJ Liteと、有償版であるSerato DJ Proの2種類があります。
ProがSerato DJのフル機能が使えるフラッグシップ版で、Liteが機能制限版という位置付けになっています。ProとLiteの違いについて詳しくはこちらの記事で解説しています。
Serato DJに対応しているDJ機材
Serato DJは多くのDJ機材メーカーのDJコントローラーやミキサーに対応しており、対応機種とパソコンを接続することで使用ができます。下記の別記事にておすすめ機種をご紹介しています。
Serato DJ Proが使えるDJコントローラーのおすすめ5選
Serato DJ DVS対応ミキサーのおすすめ5選と選ぶ際の注意点
また、Serato DJ対応のDJコントローラーやミキサーを使わずにSerato DJを使用する方法もあります。専用のDVS用オーディオインターフェースを使用すればアナログターンテーブルやSerato DJ非対応ミキサーでもSerato DJでのDJプレイが可能です。
Serato DJを使うためにはパソコンが必須
Serato DJは現時点でスマホやタブレットから利用できるアプリは存在しておらず、Mac/WindowsのPCにインストールして利用するソフトウェアになります。
ソフトウェアの正常動作のためにはメーカー推奨のスペックを満たすパソコンの用意が必要です。DJ向けパソコンの選び方とオススメのPCをご紹介のページで詳しく解説しています。