Serato DVS

Serato DVSを使用するにあたって別途ライセンス契約が必要な人/必要じゃない人 まとめ

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PC内のデジタルデータ音源をターンテーブルやCDJでコントロールしレコードでプレイを行なう感覚と同じ感覚でDJを行うことが出来るDVS(Digital Vinyl System)。

この画期的なDVSシステム普及のパイオニアであり現在も使用率の高いSerato社のソフトウェアですが、Seratoを使用しDVSコントロールを行なう場合、使用する機材によってSerato DVSライセンスの契約が必要な場合と必要ない場合の2パターンが存在します。

このライセンスの要否に関して少々整理しないとわかりにくい場合があるため今回はあらゆるシチュエーションごとにライセンス契約の要否をまとめてみました。

■Serato DVSのライセンス購入のパターン

まず「Serato DVS」のライセンスですが、こちらはSerato DVS単体での提供はされておらず、ライセンス契約する場合はSerato DVSライセンスが含まれる「Suite」「Club Kit」「Expansions」の3種類のライセンスの中のどれかを契約することになります。

この3種類のライセンスとSerato DJ Proのそれぞれのライセンスの内容と価格は以下の通りです。

Serato DJ ProSuiteClub KitExpansions
Serato DJ Pro✔︎✔︎✔︎
Serato Play✔︎✔︎
Serato Flip✔︎✔︎
Serato FX✔︎✔︎
Serato Pitch ‘n Time DJ✔︎✔︎
Serato DVS✔︎✔︎✔︎
Serato Video✔︎✔︎
価格$9.99 / 月額
$249(買い切り)
$14.99 / 月額
$449(買い切り)
$11.99 / 月額
$299(買い切り)
$9.99 / 月額
$349(買い切り)
参照:Serato社Webサイトより

上記の表のように月額サブスクリプション型で契約するか買い切り型ライセンスを購入するかどちらかの方法でライセンスを入手することとなり、おおよそ2~3年ほど使い続けると買い切りの価格に近づくような価格設定になっています。

Serato DVSライセンスはSerato DJ Proライセンスのオプション的な位置付けのため、使用するハードウェア(ミキサー・DJコントローラー)のSerato DJ Proライセンス付帯の有無によって別途契約の要否が変わってきます。

ではどう言う場合にライセンスに契約(購入)が必要になるのかパターン別に整理していきます。

■使用するハードウェアが「Serato DJ Pro付帯/Serato DVS付帯」の場合

Serato DVSライセンスの契約:不要

所有するDJ機材が「Serato DJ Pro付帯/Serato DVS付帯」の場合は、対象ハードウェアにPCを接続するとライセンス解除され別途契約しなくてもDVSコントロールを行なうことが可能です。

Serato DJ Pro付帯/Serato DVS付帯のハードウェア一覧:https://serato.com/dj/hardware?dvs=dvs-enabled&license=dj-enabled

■使用するハードウェアが「Serato DJ Pro付帯/Serato DVS対応(非付帯)」の場合

Serato DVSライセンスの契約:必要

所有するDJ機材が「Serato DJ Pro付帯/Serato DVS対応(非付帯)」の場合は、Expansionsライセンスの契約が必要です。

Serato DJ Pro付帯/Serato DVS対応(非付帯)のハードウェア一覧:https://serato.com/dj/hardware?dvs=dvs-ready&license=dj-enabled
*上記リンクのリストの内「Paid Upgrade」の表記のないモデル

■使用するハードウェアが「Serato DJ非付帯/Serato DVS対応(非付帯)」の場合

Serato DVSライセンスの契約:必要

所有するDJ機材が「Serato DJ非付帯/Serato DVS対応(非付帯)」の場合は、Club Kitライセンスの契約が必要です。

Serato DJ非付帯/Serato DVS対応(非付帯)のハードウェア一覧:https://serato.com/dj/hardware?dvs=dvs-ready&license=dj-enabled
*上記リンクのリストの内「Paid Upgrade」の表記のあるモデル

■使用するハードウェアが「Serato DJ Lite付帯/Serato DVS対応(非付帯)」の場合

Serato DVSライセンスの契約:必要

所有するDJ機材が「Serato DJ Lite付帯/Serato DVS対応(非付帯)」の場合は、Club Kitライセンスの契約が必要です。

Serato DJ Lite付帯/Serato DVS対応(非付帯)のハードウェア一覧:https://serato.com/dj/hardware?dvs=dvs-ready&license=dj-ready

■使用するハードウェアがSerato DJ非対応(非付帯)の場合

Serato DVSライセンスの契約:不要
*別途、専用の外付けオーディオインターフェース「Rane SLシリーズ」「Denon DJ DS1」もしくは「Reloop Flux」が必要

使用するDJ機材がSerato DJ非対応(非付帯)の場合は別途、DVS専用の外付けオーディオインターフェース「Rane SLシリーズ」「Denon DJ DS1」もしくは「Reloop Flux」をPCとの間に接続することでSerato DJ Pro及びSerato DVSの使用が可能です。
Rane SLシリーズとDenon DJ DS1はすでに生産終了しており新品での入手は困難な状況となっています。サポートも終了しているため、PCやソフトウェアとの互換性に問題が生じないかどうかはメーカーサイトで確認する必要があります。

新たに導入する場合は2023年6月に発売されたReloop Fluxが唯一の選択肢となります。

■想定されるシチュエーション

①自宅(自分の所有する機材)でDJする人

自宅(自分の所有する機材)でしかDJしない場合は、自分のDJ機材が上記のどのパターンに当てはまるかによってDVSライセンスの契約要否が変わってきます。

②自宅(自分の所有する機材) + クラブ(店)の設置機材でDJする人

自宅(自分の所有する機材)に加えてクラブ等の店舗の設置機材でDJする人は、自分のDJ機材に加えて店舗の設置機材が上記のどのパターンに当てはまるかによってDVSライセンスの契約要否が変わってきます。
様々な現場でDJを行なうクラブDJでSerato DVSを使用する場合は、店舗設置の機材の種類を確認する必要があるでしょう。

ちなみにクラブ設置機材でシェアが高いPioneer DJ「DJM-900NXS2」は「Serato DJ非付帯/Serato DVS対応(非付帯)」に当てはまりますので、Club Kitライセンスの契約が必要になります。

■まとめ

少々ややこしいSerato DVSのライセンスについて様々なパターンを想定して要否を判定してみました。
今回はあくまでDVSをする場合というトピックについてでしたので全てのライセンスが入った最上位ライセンスの「Suite」を選択肢から除外しておりましたが、DVSだけでなく他のオプション機能も必要という方はSuiteライセンスを契約することも選択肢の一つですのでご自身の環境に合わせて検討していただければと思います。

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