Pioneer DJから、最新の4ch DJコントローラー「DDJ-FLX10」が発表されました。ボーカル、ドラム、インストのパートに分離してそれぞれ個別に演奏できるTRACK SEPARATION機能やマッシュアップ演奏やエフェクト操作をより効率的に行えるMIX POINT LINK機能などの新機能を搭載し、新たなDJパフォーマンスの可能性を広げる新製品となりそうです。
トラックセパレーション機能
新たに搭載したTRACK SEPARATION機能では、ロードした楽曲をVOCAL、DRUMS、INSTのパートに分離し、それぞれのパートごとの操作が可能になります。パートごとにボタンが色分けされており、常に何が演奏されているかを視覚的に把握することが可能。ライブマッシュアップや特定のパートだけをエフェクトで加工したリミックスパフォーマンスなど、従来のDJ機器では実現できなかった革新的なパフォーマンスを実現するとしています。
全4種類の表示パターンを搭載したON JOG DISPLAY
DJコントローラー「DDJ-1000」から進化したON JOG DISPLAYでは、表示する情報を下記の全4種類から選択可能に。
DECK INFO MODE:全体波形を含むデッキの情報を表示(Serato DJ Pro使用時は、Serato DJ Proのバーチャルデッキを表示)
WAVEFORM MODE:2デッキ分の拡大波形を表示
ARTWORK DISPLAY:保存されている楽曲のアートワークを表示
DJ LOGO DISPLAY:PC/Mac用のIMAGE TRANSFER TOOLを用いて、お好みの画像を表示
新機能MIX POINT LINKの操作情報、rekordboxボーカル位置解析情報、PERFORMANCE PADSのステータスなど、演奏に必要な情報を手元で確認することができ、波形はクラブ標準機「CDJ-3000」同様に、3Band波形(rekordbox使用時のみ)で表示できます。
楽曲をシームレスかつスムースにつなげる新たなMIX POINT LINK機能
新たに搭載されたrekordboxのMIX POINT LINK機能は、ミックス中の楽曲展開をシームレスかつスムースにつなぐことを可能に。流れている楽曲のサビが終わるタイミングで次の楽曲のサビが始まる、というように、ミックスされている楽曲が切り替わるポイントをリンクさせ、次の楽曲の再生開始を予約することができるとしています。
DJは楽曲同士のミックスのタイミングを逃すことなく、マッシュアップやエフェクトなどを使用したクリエイティブな操作に使うことができます。
照明コントロール用のDMX端子を搭載
DDJ-FLX10は、照明のコントロールに用いるDMX端子を搭載。手持ちの照明機材と直接つなぐだけでコントローラーから照明演出を実現できます。rekordboxのLIGHTING機能と連携することで、楽曲の展開に合わせて、自動的に照明の色や抑揚を制御することができるだけでなく、好みの照明の色やムードをカスタマイズすることもできます。
Pioneer DJ製コントローラー初となる4センサー方式MAGVEL FADERを搭載
DDJ-FLX10は、DDJ-1000の2センサー方式を改良し、繊細で微細なクロスフェーダーの操作であっても、リニアに音量が追従することで思い通りの音楽表現を可能にする4センサー方式のMAGVEL FADERを搭載しています。
Stem(トラック分離)機能は新たなDJプレイの主流に
2022年12月にSerato DJに新搭載されたStem機能と同等の機能をPioneer DJ(rekordbox)もTRACK SEPARATION機能として搭載してきました。VOCAL、DRUMS、INSTのパートに分離することで即興でのリミックスやマッシュアップなど新たなDJパフォーマンスの表現の可能性が広がることは間違いなく今後のDJコントローラーの機能の新たな主流となりそうです。楽曲をそのまま流すだけでなく、パーツ単位で分解、再構築することで新たな発見や聴かせ方を提供できるかどうかはDJの腕の見せどころとなりそうですね。
新発売のマルチアプリ対応4chパフォーマンスDJコントローラー「DDJ-FLX10」は、希望小売価格:231,000円(税込)で2023年4月上旬に発売予定となっています。