PCやUSB内のデジタルデータでDJをする事が普通になっている現代でも、あえてアナログレコードという物理メディアでDJをするメリットは多く残っていると言えます。
今回はレコードでDJをするメリットと必要な機材についてご紹介したいと思います。
レコードでDJをするメリット
DJが上手くなる
デジタル環境でDJをする場合、最新のテクノロジーを駆使した高度なミックスやエフェクトが簡単に出来てしまいます。悪く言えば、ソフトウェアの補助のおかげでそこまで練習しなくても誰でもある程度のDJが出来てしまうため、本物の技術を身につけないまま、出来てる風の状態で満足してしまう人も多いでしょう。
レコードでのDJプレイはSYNCもCUEもありません。レコードというアナログ環境でDJを行なうためには、当然ソフトの補正などはないため、BPMもボリュームもタイミングも全て自分で手動コントロールで合わせるスキルがないと綺麗なミックスはできません。
こうしたデジタルでは考えられない不便さをあえて練習と捉えて経験を積むことで、DJとして本物の技術を身につける事が出来るでしょう。
音楽への愛着が増す
小さなハードドライブやUSBメモリには数千、数万の楽曲データが保存できます。対してアナログレコードはあの大きくて重いビニール盤に収録出来る曲数はせいぜい数曲です。
だからこそ、一曲の重みを感じてその曲を聴き込み、曲そのものへの理解や曲の背景にある情報を知ろうとする動機になるのではないでしょうか。
視覚的なカッコ良さ
一曲かけ終わるたびにレコードを入れ替えるDJの所作になんとも言えない渋いカッコ良さを感じる人も多いのではないでしょうか。
PC画面を見ながらプレイするDJには醸し出せない色気はアナログDJだけが持っている武器になるかもしれません。
レコードならではの音質
デジタル音源とアナログ音源は音の特性が異なります。
デジタル音源では長時間大音量で聴いていると耳がキンキンしてくるという人もいるでしょうが、アナログならではの豊かで温かみのある音質はレコードでしか鳴らせない独自のサウンドをもたらしてくれます。
レコードでDJをするために必要な機材
- ターンテーブル (x2)
- ミキサー
- スピーカー
- ヘッドホン
- カートリッジ (x2)
- レコード
ターンテーブル
レコードを再生するターンテーブルは左右1台ずつ必要なため、2台のターンテーブルが必要です。
DJが使用するターンテーブルは、一般的なリスニング用のレコードプレーヤーとは異なり、強いトルク(回転する力)や耐久性が特徴で、激しい使用にも耐えられる特別な設計になっています。
DJで使用するレコードプレーヤーは、通常のレコードプレーヤーではなくDJ用ターンテーブルを選びましょう。
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ミキサー
左右のターンテーブルから再生される音楽のボリュームや出力コントロール、イコライジングを行ないDJミックスの核となる機材が真ん中のミキサーです。
ミキサーによって機能や仕様が異なりますので、自分の持っている機材との接続可否や自分のDJスタイルにあったモデルをチョイスする必要があります。
スピーカー
PCDJ環境ではPCそのものから音を出すことも出来ますが、レコードでDJをする場合は基本的にスピーカーがないと音を出力する先がないため音を出せません。
使用するミキサーから接続出来るスピーカーは、アナログDJ環境には必須の機材の一つになります。
DJ用スピーカーの選び方やおすすめモデルはこちらの記事でも詳しくご紹介しています。
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ヘッドホン
DJはプレイ中の曲を聴くと同時に次に流す曲を片耳にヘッドホンをあてて聴く必要があります。
2つの異なる曲の音量や各帯域のバランス、テンポを合わせて自然なミックスを行なうためには正確なモニターを可能にするDJ用途に適したヘッドホンが必要です。
DJ用ヘッドホンの選び方やおすすめモデルはこちらの記事でも詳しくご紹介しています。
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カートリッジ(レコード針)
ターンテーブルと同じく左右で2個必要になるのがカートリッジ(レコード針)です。
DJ用のカートリッジはリスニング用に比べてミックスやスクラッチなどDJならではの使い方に適合するようにトレーサビリティや耐久性に優れた設計となっており、専用のものをチョイスする必要があります。
DJ用カートリッジの特徴や選び方について詳しくはこちらの記事でも紹介しています。
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レコード
そしてなんといってもDJでプレイする音源、アナログレコードを用意しない事には始まりません。
レコードへの投資、収集は終わりのないライフワークのようなものです。DJ用としてだけではなくリスニング用としても、あなただけのレコードコレクションは人生を豊かにしてくれる財産になるかもしれません。