DJはどこで音源を入手しているのか?DJの曲集めの方法

本サイトのコンテンツ内にはPRリンクが含まれる場合があります

「DJはクラブなどで流す音楽をどうやって入手しているのだろう?」と思われた事はありませんか?

ありとあらゆるジャンルの幅広い楽曲、また聴いたことのないリミックスやエディットなど、
DJはオーディエンスを沸かせプレイの幅を広げるために、またオリジナリティを生み出し差別化を図るために、日々あらゆるソースから音源の収集に膨大な時間を費やしています。

ちなみに音源を探す行為のことを「音楽を掘る/Digる(ディグる)」といいます。

この記事ではDJが使用する音源収集のプラットフォームをいくつかご紹介したいと思います。

レコードショップ/CDショップ

レコードショップに行かれた事のある方は少数派かもしれませんが、TSUTAYAやタワレコなどCDショップであればほとんどの方が行かれた事があるのではないでしょうか?(もしかすると今の若い世代には当てはまらないかもしれませんが。。。)

DJも一般の方と同じく、新譜などはタワレコのようなCDショップで入手する事もありますし、旧譜であればブックオフなんかに行くと100円〜の低価格で山のように売られています。

レコードではレコードでしかリリースされていないレア音源など普通では出会えない音源を入手できたり、かっこいいジャケットに入ったあのドーナツ盤を購入するワクワク感など、所有する喜びが一番あるのはレコードかもしれません。

またレコードは「音質がいい」「音に独自の温かみがある」とも言われ、音質にこだわりがある人はわざわざレコードで入手する場合もあります。

近年ではアナログレコード人気の再燃が起こっており、下記のグラフはアナログレコードの生産実績の統計ですがここ10年ほどにかけてレコードの生産実績は年々増加しており、デジタル全盛の現代であえて音楽のフィジカル体験を求める需要が広がりつつあります。

出典:一般社団法人 日本レコード協会

音楽ダウンロードサイト

iTunesAmazon Musicなどのメジャーなデジタル音楽ストアも主要な音源入手先の一つです。

ストリーミングサービス全盛の現代では、わざわざ音楽をダウンロードして自分のPCやスマホにファイルを保存するようなことはほぼないと思いますが、DJは違います。
自分のノートPCやUSBメモリに音源を入れてDJプレイで使用する必要がありますので、楽曲ファイルを保有する必要があります。

近年では音楽ストリーミングサービスとDJソフトを連携させ、ストリーミングサービス上にある無数の音源を使用してDJプレイを行うことも一部DJ機器/ソフトでは可能ではありますが、より高い音質を求める場合や、ストリーミングサービス上の音源へのアクセスには原則インターネット接続が必要なため接続の安定性などの観点から実際DJプレイを行なう現場ではローカル環境に保存されたダウンロード音源でDJを行なうことが主流となっています。

ダンスミュージック系音楽ダウンロードサイト

一般的な音楽ダウンロードサイトと一線を画し、DJのための音楽ダウンロードサイトと言えるのがダンスミュージックに特化した楽曲ダウンロードサービスです。
主なサイトの例としては以下のようなサイトがあります。

iTunesやAmazon Musicなどとの主な違いとしては以下のような特徴が挙げられます。

  • ダンスミュージックに特化:サイトによって得意なジャンルは様々ですがクラブプレイで使用されるようなHouse,Techno,HipHop,EDM,Bass,Discoなどダンスミュージックの細かいジャンル分けがされており、ジャンルやレーベルごとに新譜や人気曲を探すことが出来たり、有名DJのチャート/プレイリストなどからも音楽を探すことが可能になっています。

  • 高音質:DJプレイに使用されることが想定されているため、320kbps/MP3や非圧縮のWAV/AIFFなどの高音質なファイル形式でダウンロードすることが可能で、クラブ等での大音量での再生に耐えうるハイクオリティな音質で音源を入手することが出来ます。

Beatportをはじめとするダンスミュージック音楽ダウンロードサイトの他に音源入手先として利用されるサイトには以下のようなサイトがあります。

SoundCloud

数年前までプロ・アマチュアミュージシャンにとって欠かせない音楽発信の場であったSoundCloud

新しい音楽/アーティストの発見や、オフィシャルリリースされていない未発表音源、Remix/Bootlegなどをアーティストがフリー配布していたりと未知の音源との出会いが期待できるサービスです。

現在はかつてほど世界中のミュージシャンに活発に使用されてはいないものの、まだ一定の利用者とプレゼンスを持つプラットフォームである事に間違いはありません。

Bandcamp

インディーズアーティストの音源が多く販売されているのがBandcampです。

アーティストは自身のページを作成し、楽曲を自由にアップロード・販売することができ、価格も無料配布含めて自由に設定することができるため、有名レコード会社やレーベルに所属することなく自由に自身の音楽活動を行い収益を得ることが出来ます。

音楽ファンにとっては好きなアーティストを直接応援するためのプラットフォームとして世界中で広く利用されています。

音楽ストリーミングサイト

ここ数年で音楽の楽しみ方としてストリーミングサービスが一気に主流になりました。
ほぼ無限とも言える音源ライブラリーを持つストリーミングサービス内の曲をDJプレイに使用するのは自然な流れと言えますが、現時点で主要ストリーミングサービスの楽曲を使用してDJを行なうことのできるDJ機材/ソフトウェアは非常に限定的です。

最も利用者の多いSpotifyは過去に人気DJアプリ「djay」と連携しておりDJプレイにSpotifyの音源を使用することが出来ましたが、2020年に連携が解除されそれ以降DJで使用することはできなくなりました。

現時点で主要ストリーミングサービスでDJに使用出来るのは Amazon Music Unlimited のみとなっており、対応DJ機材としてはDENON DJのオールインワンDJシステム「SC LIVE 4」、NumarkのスタンドアローンDJコントローラー「Mixstream Pro +」が対応機種となっています。

Amazon Music Unlimitedの1億曲以上の楽曲ライブラリをDJで使用できるようになるのは非常に魅力ですし、高音質のロスレスオーディオが提供されている点もAmazon Music UnlimitedをDJで使用する上で嬉しいポイントです。
最初の30日間は無料で体験できるので、好みの楽曲があるかどうかや音質の確認を兼ねて無料登録してみることも可能です。

▶︎ Amazon Music Unlimitedを無料体験してみる

海外ではTIDAL、SoundCloud Go+等他のストリーミングサービスに対応したDJ機材もありますが現時点で日本国内では使用ができないため今後の対応が期待される状況です。

ダンスミュージック系音楽ストリーミングサイト

ダウンロードサイトと同じくストリーミングサービスにもダンスミュージックに特化したサービスが普及しつつあります。
その筆頭になるのが「Beatport Streaming」と「Beatsource Streaming」です。

Beatport Streamingはダンスミュージックのダウンロードサイトとして不動の地位を築いているBeatportが展開するストリーミングサービスで、Beatport内の無数の音源ライブラリに定額制でアクセスできるというDJにとっては必須になっていくであろうサービスの一つです。

Beatsource Streamingは同じくBeatportと人気レコードプールを運営する「DJCity」が合同で設立したストリーミングサービスで、Beatportは元々HouseやTechnoなどのいわゆる四つ打ち系ダンスミュージックが主流ですが、HipHopジャンルに強いDJCityが共同で運営していることからHipHop系、オープンフォーマット系のDJのための曲が揃っているサービスになります。

いずれのサービスも近年発売された多くのDJ機器と連携しており、今後の音源の主流として活用が広がっていくことが予想されます。

レコードプール

レコードプールは、DJの為にクラブプレイに適した高音質音源やエディット音源、発売前のプロモーション音源などを配布する音楽サービスで、基本的にDJや音楽産業に携わる人しか利用出来ない会員サービスです。

DJは日々の新譜チェックの時間を省略することができ、月額/年額の固定会員費を支払う会員は無制限でダウンロードが出来るサービスが多いため、毎日、毎週クラブプレイを行うようなメインストリーム系の音楽を扱うDJにとっては必須ともいえるサービスの一つです。

DJが音源収集に使うレコードプールとは?各Record Pool比較まとめ

まとめ

以上DJが音源入手先として利用しているサービスの一例でした。

DJは現場でのプレイで使用出来る様に、音質/音圧や楽曲の構成などDJならではの特殊な観点も気にして音源を見つける必要があります。
さまざまな音源ソースを使いこなし日々素晴らしい音楽を見つける事に情熱を注ぐことで、自分だけのオリジナルなDJセットを組み立てていきたいですね。

この記事を共有する:
上部へスクロール