Type Beat(タイプビート)とは?制作に使用して配信しても著作権は問題ない?

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音楽制作、ビートメイキングにおいて一般的になりつつある「Type Beat(タイプビート)」の利用。

音楽プロデューサーにとって、制作をより効率的に行い、リスナーの注目を集めるためにうまく利用出来れば、自身の音楽制作やキャリアに役立つ可能性を秘めたツールでもあります。

今回は、そもそもタイプビートとは何なのか?その概要とタイプビートを取り巻く問題、制作への活用をご紹介したいと思います。

Type Beat(タイプビート)とは?

タイプビートとは、一言で言うと有名なアーティストのビートを模倣して制作された「〇〇風のビート」という意味で、主にHIPHOPの世界で著名プロデューサーのビートを模して作られたタイプビートに様々なラッパーがラップをのせて自身の楽曲としてリリースするというカルチャーが一般的に知られています。

無名アーティストにとっては、憧れのラッパーと同じスタイルの高品質なビートを安価に入手でき、あえて「〇〇風ビート」というのをタイトルにクレジットすることで、有名アーティストの知名度に乗っかり自身のプロモーションとして利用することもできるというメリットもあります。

また、タイプビートを実際に制作するビートメーカーにとっても、競争の激しい音楽の世界で自身の名前をPRしビートを販売するための手段として、ヒット曲と同じスタイルのビートを制作するというのが一つの戦略として取られているという側面もあります。

タイプビートはどこで入手できるのか?

タイプビートの売買をすることができるオンラインマーケットプレイスにはたくさんの選択肢がありますが、最も著名なサイトにはBeatStarsAirbitのようなサイトがあります。

これらのサイトには世界中のビートメーカーたちが制作したビートが販売されており、ビートはフリーダウンロードできるものもあれば数ドル〜数十/数百/数千ドルで販売されているものもあり制作者が設定した価格で販売が行われています。サイトの検索窓に〇〇と有名アーティストの名前を打って検索すれば、似たようなタイプビートがいくらでも出てくることがわかります。

多くの場合、ビートは「リース」の形態で販売がされており、ビートの購入者は購入したビートを独占的に使用できるわけではなく、あくまで「借りている」というスタンスで利用することになります。

買い切りの独占使用ライセンスもありますが、それなりの高い価格で販売されていることがほとんどで、リースであっても商業利用が出来る・出来ない、出来るが配信数など使用できる範囲に制限があるなど、同じビートでもライセンス形態やファイルフォーマットによって価格にグラデーションがあることがほとんどです。

タイプビートは著作権の問題はないのか?

タイプビートは購入元の規約にもよりますが、基本的にライセンスを購入し商用利用可能な権利を保有していれば配信などでリリースすることは問題ありません。

しかし、ビートの購入はあくまで使用するためのライセンスであって著作権は制作したプロデューサーにあることに留意が必要です。場合によっては曲のリリースにあたり使用したタイプビートの制作者のクレジット表記が必須とされている場合もあります。

また注意したいのが、そもそもそのタイプビートが許諾を得ずに何らかの楽曲をサンプリングした素材を使用して制作されていた場合、サンプリング元の権利を侵害してしまう恐れがあるということです。

何のためにタイプビートのライセンスを購入したのか、という話ではありますが、サイトや制作者によってはタイプビート1曲1曲の権利クリアランス自体がきちんとされていない場合もあるため、商業リリースには少々注意が必要だと言えます。

まとめ

タイプビートは、音楽制作の効率を上げ、作る側・使う側双方にとって自身のキャリア形成に役立つ武器になる可能性を秘めているとともに、正式に商業リリースする音源に使用する場合は、同じビートを使うアーティストが他にも存在しないか過去の販売実績を調べたり、許諾を得ていないサンプルを使用していないかなど、注意しないといけない点がいくつもありリスクがあることも事実です。

タイプビートを購入・使用する際は、ライセンス関係をしっかりと理解し、何がOKで何がNGなのかしっかり把握した上で、自身の音楽活動の助けになるツールとして利用できるようにすることが大切です。

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