サンプラーとは?役割や使い方、購入する際にチェックしたいポイントとおすすめモデル5選を紹介

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音楽制作に不可欠な機材の一つであるサンプラー。特に「サンプリング」と言う手法が楽曲制作の手段として定着しているクラブミュージックのジャンルでは、制作のメインとなることも多い機材です。

今回は、そもそもサンプラーとは何ができる機材なのか、基本的な機能から使い方、選び方までを解説します。また、各種モデルの特徴を比較し、あなたに合ったサンプラー選びのポイントも紹介。さまざまなニーズに応えるおすすめのサンプラーも数々を紹介するので、自身の音楽活動に役立ててください。

サンプラーとは?

サンプラーは音源を録音(サンプリング)し保存、再生する電子楽器です。

既存楽曲の一部のループ、フレーズ、サウンドを録音して取り込むほか、リアルな楽器の音や環境音、ボーカルなど、さまざまな音源を取り込んで利用できます。録音したサウンドを切り貼りし、速度変更やピッチ調整などの加工が可能で、打ち込み音楽やライブパフォーマンスで多用されます。場合によってはフレーズをループさせたり、一つの音をキーボード上で多様な音高に割り当てたりすることもできます。

特にクラブミュージックの制作でよく使われるサンプラーですが、音楽のジャンルを問わず広く利用されており、サンプラーの導入は楽曲の表現幅を劇的に広げることに繋がります。

ドラムマシンやシーケンサーとの違いは?

ドラムマシン(リズムマシン)は、ドラムや打楽器の音を生成するための電子楽器で、あらかじめ内蔵されているドラムサウンドを組み合わせてリズムやビートを作るために使用されます。

また、シーケンサーは音符やコード、メロディなどを記録し、あらかじめどのタイミングで再生するかを設定し、それらを自動的に演奏させるために使用される機材です。

対照的にサンプラーは、既存の音や生のパフォーマンスを録音し、それを加工して楽曲に応用することが主な使用方法とされています。サンプラーで取り込んだ音源を、シーケンサーでタイミングに基づいて配置し一つの楽曲・ループを構築する、というように組み合わせて使用される場合も多いです。

このように名称の異なる各機材は異なる機能を有しているものの、現代の音楽制作機材は高機能化によりしばしばこれらが一体化したデバイスも存在し、境界が時折曖昧になることもあり、一つの機材で全ての役割を賄うことが可能な機材も存在します。

楽曲制作やDJにおけるサンプラーの役割

サンプラーは楽曲制作において、既存楽曲から特定の箇所を抜き出し新たな楽曲を構成する音のパーツとして利用する「サンプリング」に使われたり、生楽器が再現しづらい自然音などのサウンドを取り込むために使われます。編集が容易なことから、アイデアを形にする速度を上げるツールとしても優れています。

また、特定のサンプラーに音を通すことによって得られる特有のテクスチャーやグルーヴを生み出すために使用される場合もあります。

DJにとっては、ライブパフォーマンスでいわゆる「ポン出し」と呼ばれるワンショット音源の再生ツールとして利用されたり、楽曲にアクセントやバリエーションを加える装置として重宝されます。ビートを刻むリズムから、効果音、声ネタなどを瞬時に鳴らし、オーディエンスにインパクトを与えることができるでしょう。

サンプラーの基本的な使い方

サンプラーを使用する際は、まず音源の録音(サンプリング)から始まります。

音源は自分で演奏したり、既存の曲から切り取ったりと様々で、その後、パッドやキーボードを使用してサンプルした音を鳴らし、トリミングやテンポ調整、ピッチ変更などを行い、自分の求める音にチューニングしていきます。

複数の音を組み合わせて新しいループを作成したり、サンプルに特有のエフェクトを施してオリジナリティを出すことも可能です。

サンプラーを選ぶ際に考慮したいポイント

サンプラーを選ぶ際には、サンプリングの録音品質、音の編集機能の豊富さ、ストレージ容量、操作性、接続端子の種類と数などが主にチェックしたいポイントになります。

サンプリング品質が高ければ、原音のニュアンスを保ちながらクリアなサウンドを得ることができ、音の編集機能が豊富にあれば、より高度な音作りが実現します。内蔵ストレージ容量が多ければサウンド品質やサンプル音源数に妥協することなく制作を進めることができるでしょう。

操作性は日々の作業効率に直結するため、直感的に操作可能なインターフェースが求められます。また、MIDIやオーディオインターフェースとの互換性もチェックし、自分の所有している機材と連携して使うことができるかなど、利用シーンに応じたサンプラー選びが肝心です。

サンプラーのおすすめモデル5選

Roland – SP-404MKII

独特のサウンドといつでもどこでも素早くビートを作成できる使い易さから、長年にわたりDJやビートメイカー達に広く支持され、ビートメイキング機材として代表的な機材の一つ「ローランド SPシリーズ」の現在のフラッグシップモデルとなるのが「SP-404MKII」です。

16GBの内部ストレージ、低レイテンシー・パッド、迅速なサンプル編集により、ワークフローの高速化を実現。32ボイスの最大同時発音数と、プロジェクトごとに160のサンプルを16プロジェクト分保有する内部メモリーにより、パフォーマンスの可能性がさらに拡大します。

頑丈でありながらコンパクトな本体は、USB-C、乾電池、モバイル・バッテリーと様々な電源に対応し、場所を選ばず制作やパフォーマンスが行える点も嬉しいポイントです。

Akai Professional – MPC One+

ダンスミュージック、特にHIPHOPの歴史を語る上では非常に重要な役割を果たした伝説的なハードウェア「MPC」の現代のコンパクト版と言えるのがこの「MPC One+」です。

16GBの内蔵ストレージ容量を備えた本体には、Wi-Fi/Bluetoothのワイヤレス接続機能の搭載により、PCなどに接続しなくても機能、サウンド、サンプルをワイヤレスでダウンロード、アップデートする事ができます。

高解像度7インチマルチタッチディスプレイ、高感度の16RGBビートパット、4つのタッチセンシティブノブなど、インスピレーションのままに制作を行える高い操作性も相まって、スタンドアローン型のギアとしてスムーズな制作ワークフローを実現します。

Pioneer DJ – DJS-1000

DJS-1000は、DJ機器をはじめとした様々な楽器と組み合わせて快適にDJ/ライブパフォーマンスを行える新しい楽器として、7インチ大型タッチディスプレイ、16個のマルチカラー大型ステップ入力キー、高精度なベロシティ検出が可能な16個のラバー製大型パッドなどの操作性の高いユーザーインターフェースと、豊富な入出力インターフェース、演奏機能を備えたスタンドアローン型DJ向けサンプラーです。

DJブースで他のDJ機器と組み合わせて使いやすいように筐体サイズ、高さはDJプレーヤーとして業界標準の機材でもある同社のCDJ-3000/CDJ-2000NXS2と合わせられており、DJパフォーマンス用のサンプラーとしてはベストな選択肢になる可能性が高いでしょう。

teenage engineering – EP–133 K.O.II

高いデザイン性とユニークなコンセプトのギアでエレクトロニックミュージックファンから人気のteenage engineeringからリリースされているオシャレすぎるサンプラーが「EP–133 K.O.II」です。

240mm×176mm×16mm、620gというポータブル性にも優れた薄型軽量の本体には、64MBのメモリ、999個のサンプルスロット、6つの内蔵マスターFXと12のパンチインFX、触覚と圧力感度を組み合わせたタッチで直感的なコントロールを実現するパッドなど、サンプラーとして素早くアイデアからトラックに移行できるワークフローを実現する各種スペックを備えています。

デザイン性の高いハードウェア外観は音楽制作のクリエイティビティも刺激してくれそうですね。

SONICWARE – LIVEN Lofi-12

LIVEN Lofi-12は、16bit – 12kHz/24kHzサンプリング12bitサンプラー・モードの搭載で、どんな音でも気持ちの良いローファイ・サウンドに仕立てるレトロ・サンプリングが可能なユニークなサンプラーです。

1サンプル最大4秒のサンプリングが可能で、128のサンプルメモリーを搭載。サンプリングされたサウンドは自動でキーボードにアサインされ簡単に演奏することが可能になります。4トラック・ステップシーケンサー、各トラック独立したエフェクト11種とマスター・エフェクト9種を搭載し、ほぼ無限とも言える組み合わせの中から自由にトラック制作が行えます。

90年代HIPHOPに代表されるような、ザラついたローファイ・サウンドを生み出したいビートメーカーに最適な機材です。

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