DJにとって自身のミックスは、アーティストとして一つの名刺代わりになる重要なプロモーションツールです。
DJミックスの録音方法には様々な方法がありますが、今回はPioneer DJのDJ向け録音アプリケーション「DJM-REC」を使用する方法をご紹介します。
DJM-RECとは?
DJM-RECは、DJ機材のナンバーワンブランドPioneer DJが開発した、モバイルデバイスと対応ミキサーをUSB接続し、高音質なDJミックスを録音できる、iPhone/iPad用のiOSアプリです。
DJミックスの録音に最適化されたシンプルな操作と様々な機能が備えたこのアプリケーションの特徴を見ていきたいと思います。
DJMシリーズとシンプルな接続で録音可能
DJM-RECは、デジタルセンドリターン機能のついたPioneer DJ製のDJMミキサーシリーズに対応しています。
具体的な対応機種としては、DJM-V10、DJM-V10-LF、DJM-TOUR1、DJM-A9、DJM-900NXS2、DJM-750MK2、DJM-450に対応しており、アプリをインストールしたiPhone/iPadとUSBケーブル1本でシンプルに接続するだけで録音の準備が完了します。
ミキサーからオーディオインターフェースをかましてDAWソフトを立ち上げたパソコンに接続して録音・・・のように煩雑なセットアップや操作を必要とせずスマートにミックス録音が出来るのは嬉しいですね。
高音質な録音
DJM-RECには、DJミックスの録音体験を高めるために様々な機能が搭載されています。
DJM-RECは、DJMミキサー内部のリミッター処理を制御でき、またデジタルミキサーの音声をデジタルのままダイレクトに録音するため、音割れや歪みを最小限に抑えた高音質な録音が可能となります。
外部機器で録音をする場合は、どうしても音を経由させる機材が多くなり、ゲインコントロールも難しくなるため、音のクリップの可能性を低く出来るのはメリットでしょう。
また、録音したデータにLOUDNESS処理やサブベースの追加処理も出来るため、音圧や重低音が物足りない場合にも、迫力あるクラブサウンドに近づける処理を行うことが可能な点もDJフレンドリーな機能です。
ミックスポイントが自動記録、トラックリストの作成が容易に
さらに嬉しい機能が、DJMシリーズのフェーダー位置などを検出し、楽曲の切り替わりタイミングをタイムスタンプ情報として記録できる機能です。一個一個自分で曲の切り替わりタイミングを見つける作業の負担が軽減され、DJM-REC上でタイムスタンプごとにトラック情報を編集できるので、プロモーションのためにDJミックスをアップする際に必要なトラックリストの作成が楽になるのは非常に助かりますね。
さらに、クラブ標準セットアップとして導入率も高い、CDJ-3000とDJM-V10、DJM-V10-LFまたはDJM-A9との組み合わせであれば、楽曲名とアーティスト名もあわせて記録できます。
リアルタイム配信、録音したDJミックスのシェアも楽々
Twitch、YouTube、Facebook Live、Instagram、Snapchatといったライブ配信アプリと連携させれば、世界中の人々に向けてDJパフォーマンスを高音質でライブ配信することも可能です。
また、録音したDJミックスなどの音源は、Mixcloud、SoundCloud、Dropboxといったクラウドサービスに簡単にアップロードして、シェアすることも可能です。
プレイバック機能
ミキサーのデジタルセンドリターン機能を使用することで、アプリ上の再生音をDJミキサーに入力することも可能です。録音したミックスを再びミキサーに入力してサウンド確認をしたり、サンプルの再生を行ったりすることもできる訳ですね。
ミキサーと接続せずにアプリ単体で録音も可能
DJM-RECは、対応ミキサーと接続してDJミックスを録音する以外にも、アプリ単体でアナログ録音をすることが可能です。
アプリ単体で録音する場合は、iPhone/iPad内蔵マイクや、接続した外付けマイクを用いて録音することが可能なので、環境音や楽器のサンプリング素材のレコーディングなどにも活用することが出来るでしょう。
30日間は無料利用可能、その後1,500円で購入
DJM-RECは、全機能が使用できる30日間の無料体験期間が用意されており、無料期間終了後は¥1,500で有料版を購入することで利用を続けることが出来ます。
アプリは、iOS 11.0/iPadOS 11.0以降と互換性があり、対応ミキサー側も最新のファームウェアにアップデートして使用する必要があります。
DJミックスの録音でお悩みの方は、DJミックスをよりシンプルに、よりスマートに高音質録音し、その後の編集・活用までシームレスな体験を提供するDJM-RECを一度試してみてはいかがでしょうか。
▼「DJM-REC」App Storeページ