DJは日々世の中に知られていない良質な音楽を様々なプラットフォームで探しています。
一般的にはあまりに馴染みがありませんが、コアな音楽ファンの間でオンラインで音楽を掘るのに利用され、世界中で愛用されているプラットフォームの一つが「Bandcamp」です。
今回はこのBandcampについて、サービスの特徴や利用方法、曲の購入の仕方を紹介したいと思います。
Bandcampとは？
Bandcampは、2007年に設立されたアメリカに拠点置く企業で、音楽ファンがアーティストと直接繋がり、音源やグッズの販売を通して活動をサポートすることができるオンライン版レコードショップ＆音楽コミュニティです。
特にインディーズアーティストにとってBandcampは活動のベースとなる非常に重要なプラットフォームであり、アーティストやレーベルは自分達の音楽やグッズを自分の好きな価格で販売することができ、ファンとの柔軟なコミュニケーションを実現できます。
Bandcampのメリット/デメリット
メリット
Bandcampにしかない音源がある：Bandcampは個人や小規模で活動するアーティスト/レーベルが音楽やグッズをリリースしやすい環境が整っており、他のプラットフォームでは販売されていない才能あるインディーズアーティストのレアな音源を入手できるのが大きな魅力です。
どの音源ファイルフォーマットも同価格でDLできる：BandcampではMP3をはじめ非圧縮ファイルであるWAV等のフォーマットでもダウンロードができ、なおかつ追加料金などが発生しないため、高音質データを同一価格で入手できるという強みがあります。
デジタル音源だけでなくグッズの購入も可能：Bandcampではデジタル音源のダウンロード購入だけではなく、レコードやCD,カセットテープなどの物理メディアからTシャツなどのグッズまで購入することができます。もちろん、どの形式で作品が販売されるかはアーティスト/レーベルの判断になります。
デメリット
DJ向けの情報が少ない：Bandcampはダンスミュージック専門のサイトではなくあらゆるジャンルの音楽に門戸が開かれたサイトのため、DJ向け音源サイトでは確認できる、楽曲のBPMやキー等の情報は確認できません。
日本語での情報が少ない：Bandcampのサイトのサービス利用に関わる部分などは日本語対応していますが、楽曲情報やアーティスト情報などは英語がほとんどです。
販売価格が外貨表示：Bandcampで販売されている曲/グッズの価格は、それぞれのアーティスト/レーベルが設定した通貨で表示されるため、日本円でいくらなのかがはっきりわからないというデメリットがあります。購入時に支払い金額入力画面に表示される換算金額を確認する必要があります。
Bandcampのアカウント作成方法
Bandcampはアカウントなしでも試聴や曲の購入を行うことが出来ますが、アカウントは作成しておくことをおすすめします。アカウント作成は無料で行えます。
アカウントを登録するには、まずトップ画面右上の「アカウント作成」のテキストをクリックします。
Bandcampのアカウントには、「ファンアカウント」「アーティストアカウント」「レーベルアカウント」の3種類のアカウント種別が存在し、リスナーや楽曲購入のためのアカウントは「ファンアカウント」になります。アーティスト/レーベルアカウントは自分達の作品を販売するためのアカウントになります。
「ファンアカウントを作成」ボタンをクリックします。
下記の画面になりますので、メールアドレス、パスワード、任意のユーザー名を入力、利用規約にチェックをいれ「アカウント作成」ボタンをクリックします。
アカウント作成ボタンを押し登録が完了すると、自分の興味のある音楽ジャンルを選択する画面、毎週配信されるメルマガを受け取るかどうかの画面が表示されますのでお好みで選択します。
初回アカウント作成を行うと、入力したメールアドレスに確認のためのメールが送信されるので、メール内のアカウント確認ボタンを押してアカウント登録は完了です。
ログイン状態になると下記のように稲妻アイコンとハートアイコン、アカウントアイコンが表示されるようになります。
フィード：稲妻マークから入る「フィード」画面では、フォロー中のアーティストや好きなジャンルの新着アイテムをチェックできます。
コレクション：ハートマークから入る「コレクション」ページは、いわゆるプロフィールページになっています。プロフィールの編集や、購入済みアイテム、フォロー中アーティスト/ジャンルの一覧を確認できます。
Bandcampのファンアカウントを作成するメリット
Bandcampはアカウントなしでも曲やグッズの購入が行えますが、ファンアカウントには様々なメリットがあり無料で利用できるため作成しておきましょう。ちなみにアカウント作成をせずに購入した場合でも、その後購入時に使用したメールアドレスでアカウント登録をすれば購入履歴などは引き継がれますので安心です。
購入済み楽曲は何度でもダウンロード可能：購入したアルバムや楽曲はコレクションに保存されていくため、任意の形式のデジタルデータのダウンロードが無制限で可能になります。
モバイルアプリで購入楽曲の無制限ストリーミングが可能：Bandcampにはモバイルアプリがあり、楽曲を探したり音楽ストリーミングアプリとして使用することが出来ます。購入した楽曲は無制限でストリーム再生、およびダウンロードしてオフライン再生も可能です。
フォロー機能：SNSでお馴染みのフォロー機能がBandcampにも搭載されており、好きなアーティストやジャンルをフォローしておくことで最新情報を受け取ることができ、いち早く情報を入手できます。
コレクションの共有：コレクション（購入済み楽曲のリスト）を世界中のBandcampユーザーと共有することが出来ます。好きなアーティストをサポートする意味でも音楽ファン同士の横の繋がりが持てるのは嬉しい機能です。
Bandcampでの楽曲購入方法
まず、購入したい楽曲のアルバムページもしくは楽曲単体ページにいき、「デジタルアルバムを購入（デジタルトラックを購入）」のテキストをクリックします。
金額入力画面が出てきますので、任意の金額を入力します。アーティストが設定した最低価格（画像の場合だと£1）以上の価格を支払うことができるのがBandcampの特徴の一つです。
金額は各アーティストによって設定通貨が異なるため、金額入力欄の下に別の通貨への換算金額が表示されています。日本円に変更すれば大体の換算金額を確認することが出来ます。
「レジに進む」をクリックすると支払い方法を選択する画面になります。PayPalもしくはクレジットカード決済が利用可能です。希望の支払い方法で決済を行えば購入完了です。
以下の購入完了画面に推移しますので、[ダウンロード 曲名]のテキストをクリックするとデジタルファイルがダウンロード出来ます。
DJで使用する音源であれば、プルダウンからファイル形式をMP3 320や非圧縮ファイルを選択してからダウンロードを行いましょう。
購入完了画面でダウンロードをしなくても、購入した楽曲はコレクションページに追加され、そちらからダウンロード画面にいつでも入ることが出来ます。
デジタル音源の購入方法はここまでご紹介した通りですが、フィジカル音源やグッズ購入の場合は、発送先住所の入力や送料負担がプラスされることになります。
まとめ
Bandcampは、インディーズアーティストのレアな音源を無数に見つけることができる音楽ファンにはたまらないプラットフォームであり、アーティストとファン双方がWinWinになるサービスを目指す素晴らしいサービスです。
DJにとっても、レア音源の発掘や高音質音源のダウンロードでお世話になる機会も多いでしょう。Bandcampでまだ見ぬ良質な音楽を見つけて、他のDJと差別化を図ってみてはいかがでしょうか。
Bandcamp: https://bandcamp.com/
