AlphaTheta株式会社は2025年12月18日に、デジタル音楽制作ソフト「Serato Studio」向けの専用MIDIパッドコントローラー 「SLAB(スラブ)」 を発売することを発表しました。
本機はSerato社との共同開発による、同ソフト専用のハードウェアコントローラーで、ビートメイキング特化型DAW(Digital Audio Workstation)である「Serato Studio」と共同開発された初の専用コントローラーとなります。
Serato Studioは、サンプリングや楽曲分離、ドラムシーケンスなどの最新ワークフローを提供し、プロデューサーやDJがハイクオリティなビートをスピーディーに生み出すことを目指しています。SLABは、このソフトウェアの表現力を最大限に引き出すために設計されました。
制作を加速させる革新的なインターフェースとFocus Control機能
SLABは、直感的な操作を可能にする洗練されたデザインを採用しており、クリエイターが迷うことなく制作に集中できるワークフローを実現しています。
トランスポート部には、PLAY/REC/SEEKといった基本的な制作操作を集約。特にCDJを彷彿とさせる円形のPLAY/RECボタンは、AlphaTheta製品のユーザーにとって馴染み深い、一体感のある操作感を提供します。
特筆すべきは、多機能ダイヤルに搭載されたFocus Control機能です。これにより、マウスポインタの位置にあるサードパーティー製プラグインのパラメーターを、事前マッピングなしでSLABから直接操作できます。音作りにおける「思考=音」になるスピード感を追求し、制作の流れを一切止めません。

高感度パッドとSTEMS機能で広がる表現の可能性
SLABは、ベロシティ・アフタータッチに対応した高感度設計の16パッドを搭載しており、優れた打感と操作性で、直感的かつ楽器的な演奏を実現します。Pad FXモードを使えば、各パッドに4種類のエフェクトをアサインし、最大4つのエフェクトを同時に重ねることも可能です。これにより、制作の最中にエフェクトを重ねてリアルタイムに音を変化させる、ライブパフォーマンスのようなダイナミックな表現が可能になります。

また、最新のビートメイキング技術であるSTEMS機能を拡張するSTEMS LEVEL機能にも対応。4つのタッチセンスエンコーダーを使い、ボーカル、メロディ、ドラム、ベースの音量を個別に、かつ繊細にコントロールできます。これにより、トラック制作中にシームレスな微調整が行え、ミキシングの自由度が飛躍的に向上します。
制作からDJパフォーマンスまで、シームレスなワークフローを提供
SLABの汎用性は、Serato Studioに留まりません。Serato Sampleや各種DAWに対応する汎用MIDIモードを搭載しており、既存の制作環境への組み込みも容易です。
さらに、Serato DJ Proと組み合わせた場合、Official Serato Accessory(OSA)として機能します。DJセットアップにSLABを追加することで、DJミキサーのEQやSerato DJ ProのSTEMS操作などを手元で行えるようになり、DJパフォーマンスにおける表現の可能性を大きく広げます。

A4サイズ以下の薄型コンパクトな筐体と、省スペース設置を可能にするL字型USB Type-Cケーブルの採用により、SLABは自宅、カフェ、ライブ現場など、場所を選ばずに本格的なビートメイク環境を提供します。音楽制作とDJプレイの境界を越え、クリエイターの「ひらめき」を逃さず形にする、強力な相棒となる予感です。
出典:AlphaTheta






