JASRACが楽曲特定技術を持つ事業者2社と新たに契約を締結。YouTube動画内の使用楽曲の特定がより高い精度に

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音楽著作権の管理団体として知られるJASRAC(ジャスラック)が、音源データから作成した波形データをもとに楽曲特定を行うフィンガープリント(FP)技術を持つ事業者である、BMAT(バルセロナ)およびORFIUM(ロサンゼルス)の2社と契約を締結したことを発表しました。

この提携により、幅広いコンテンツが投稿されるYouTube動画における動画内での使用楽曲の特定がより高い精度になることが期待されます。

検証、活用が進むFP(フィンガープリント)技術

音源の波形データをもとに楽曲特定を行うFP技術は、楽曲特定の有力な方法で、配信事業者や放送事業者からの利用楽曲報告において活用が進んでおり、JASRACでは、一般社団法人日本音楽出版社協会(MPA)等とともにFP技術の実証プロジェクトを実施(2017年)、店舗での利用楽曲を自動特定するデバイスのトライアルを実施(2021年)するなど、FP技術の検証、活用を進めてきました。

Content IDで検知できなかった楽曲の特定精度の向上が期待

国内、そして全世界で圧倒的なユーザー数を誇るYouTubeでは、権利者が登録したコンテンツをYouTube上で簡単に識別、管理できる自動コンテンツ識別システムである「Content ID」の活用を進めてきましたが、Content IDで検知されなかった利用楽曲の特定について、世界中の著作権管理団体や音楽企業での採用実績があるBMAT社とORFIUM社との提携により、両社の優れたFP技術を活用することで、さらに幅広い楽曲をより高い精度で特定できるようになることが期待されるとのこと。

AIや機械学習が一気に普及しつつある世の中で、最先端のテクノロジーにより、音楽クリエイターに適切な利益還元が行われ、音楽を使う側も使われる側も活動がしやすい仕組みがさらに整備されていくことを期待したいですね。

ソース:JASRAC プレスリリース

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